Fidelio: Liebermann L.ludwig / Hamburg State Silja Cassilly Popp

1968年収録のこの作品、TV放送用スタジオ収録ということで、音声はモノラルですが、映像はカラーです。バイロイトで大成功を収めた8年後のアニア・シリアがレオノーレを演じ、全盛期のテオ・アダムがドン・ピッツァロを、同じく全盛期のリチャード・キャシリーがフロレスタンを演じるほか、若きルチア・ポップやハンス・ゾーティンまで出演というなんとも豪華な歌手陣が魅力的。指揮は知名度こそそれほど高くないものの、オペラのほか、マーラー(廃盤)やベートーヴェンにも良い録音を残しているレオポルト・ルートヴィヒが担当しています。
　この頃のハンブルク国立歌劇場は、シェルヘン指揮する『フリオーソ』で知られるようになった作曲家ロルフ・リーバーマン[1910-1999]が芸術監督を務めており、その数々の傑作上演は「リーバーマン・プロダクション」として高い評価を獲得していました。
　ＤＶＤでもこの2年前にマデルナの指揮で上演されたベルクの『ヴォツェック』は傑作としてすでによく知られていますし、その他、『マイスタージンガー』、『魔笛』、『フィガロ』、『魔弾の射手』、『ロシア皇帝と船大工』など快活な上演の貴重な記録が年代の割にはかなり良い状態で残されています(すべてカラー)。

・ベートーヴェン：歌劇『フィデリオ』
　レオノーレ：アニア・シリア
　フロレスタン：リチャード・キャシリー
　ヤッキーノ：エルヴィン・ヴォールファールト
　マルツェリーナ：ルチア・ポップ
　ロッコ：エルンスト・ヴィーマン
　ドン・ピッツァロ：テオ・アダム
　ドン・フェルナンド：ハンス・ゾーティン
　第1の囚人：クルト・マルシュナー
　第2の囚人：ウィリアム・ワークマン
　ハンブルク国立フィルハーモニー管弦楽団
　ハンブルク国立歌劇場合唱団
　レオポルト・ルートヴィヒ（指揮）

　監督：ヨアヒム・ヘス
　芸術監督：ロルフ・リーバーマン

　収録時間：115分
　画面：カラー、4:3
　音声：モノラル
　字幕：英語/ドイツ語/フランス語/スペイン語/イタリア語
　NTSC
　Region All